フォルダアクセスは、テーブル構造が同一の複数ファイルを単一の論理テーブルに組み合わせるのに便利な機能です。例えば毎月の売上ファイルを取込む場合です。今回は、テーブル構造が異なるため、Excelブックで1ファイルづつ取込みます。
1.データ準備
テーブル構造が異なる取引先マスタ、取引先担当者マスタ、商品マスタ、売上情報の4ファイルを作成します。
1-1.取引先マスタ
1-2.取引先担当者マスタ
1-3.商品マスタ
1-4.売上情報
2.複数ファイルのデータ取込み
Excelデータを1ファイルづつ取込んでいきます。
2-1.Power BI DeskTopを起動
Power BI DeskTopを起動し、メニューバーから「Excelブック」をクリックします。
2-2.データソースのExcelを選択
データソースの「取引先.xlsx」を選択し「開く」をクリックします。
2-3.取込むSheetを選択
ナビゲーターからSheet1にチェックマークを付けて、「データの変換」をクリックします。
2-4.Power Query エディター起動
Power Query エディターが起動します。テーブルのヘッダー行がColumn1~Column4の表示になっておりヘッダー行が1行目として取込まれプロパティの名前が「Sheet1」になっています。これらを正しく修正します。
2-5.Power Query エディターで修正
プロパティの名前を「Sheet1」から「取引先マスタ」に修正します。
「変換」タブを選択しテーブルをクリック後、メニューバーの「1行目をヘッダーとして使用」をクリック、「1行目をヘッダーとして使用」をクリックします。
1行目がヘッダー行に修正されました。
2-6.Power Query エディターの変更を保存
「ホーム」タブをクリックしメニューバーの「閉じて適用」をクリックします。
Power Query エディターが閉じ、Power BI DeskTopに戻ります。データをクリックし、フィールドに表示されている「取引先マスタ」をクリックするとデータが表示されます。
これで「取引先.xlsx」の取込みが完了しました。「ホーム」タブをクリックし、残りの「取引先担当者.xlsx」、「商品.xlsx」、「売上情報.xlsx」も同様に2-1.~ 2-6.まで繰り返してファイル取込みを行います。
データ取込み確認
全てのファイル「取引先.xlsx」、「取引先担当者.xlsx」、「商品.xlsx」、「売上情報.xlsx」を取込めばフィールドに4テーブル表示されます。
「モデル」をクリックし、リレーションが同じように作成されているか確認をお願いします。
3.レポートの作成
売上情報と取引先のテーブルを作成します。
売上情報レポートの作成
視覚化からテーブルをクリックし、下記項目にチェックマークを付けます。
1.取引先マスタ.取引先名
2.売上情報.売上日
3.商品マスタ.商品名
4.売上情報.数量
5.商品マスタ.販売単価
6.売上情報.売上金額
売上情報.売上日が「年」「四半期」「月」「日」の階層表示のため、今回は「視覚化」→「列」→「売上日の「DOWN ARROWHEAD」をクリックし「売上日」をクリックします。
売上日が階層表示でなくなりました。
取引先レポートの作成
もう一つ視覚化からテーブルをクリックし下記項目にチェックマークを付けます。
1.取引先マスタ.取引先名
2.取引先担当者.担当者名
3.取引先担当者.Tel
4.取引先担当者
4.まとめ
テーブル構造が異なる複数ファイルの取込みを行ってみました。
Power BI DeskTopがテーブルのリレーションを自動作成してくれるのでデータの紐付きを意識せずにレポート作成ができます。レポート作成時に選択する項目のテーブルにリレーションがなければ、レポートを作成できませんのでご注意ください。
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