Power Queryエディターは、データソース(Excel、CSV、TXT等)に影響を与えずにデータ加工や変更ができます。例えば、基幹システムのOUTPUTデータを修正せずに、そのままPower BIに取込み、Power Query エディターでデータ加工すれば元データに影響なく分析目的に応じてレポートを作成可能で、とても便利です。Power Query エディターには、たくさんのデータ加工機能が存在しますが、その中でもよく使用する加工機能を使ってみたいと思います。
1.事前準備
Power BI DeskTopのメニューの「ホーム」→「Excelブック」をクリック→データソース(該当のExcel)を選択し「開く」をクリック→ナビゲーターで「Sheet1」を選択し「データの変換」をクリックしPower Query エディターを起動させます。「2.データ型の変更」~「8.クリーン」を同様の手順でPower Query エディターの起動をお願いします。
2.データ型の変更
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「売上日」のデータ型:数値をデータ型:日付に変更します。
「売上日」のデータ型は整数ですが、このデータ型を日付に変更します。
「売上日」のヘッダーを右クリック→「型の変更」をクリック→「日付」をクリックします。
「現在のものを置換」をクリックします。
「売上日」のデータ型が整数→日付に変わりました。
データ型:整数→日付への変更を行いましたが、他にも「10進数」「固定小数点数」「パーセンテージ」「時刻」「日付/時刻/タイムゾーン」「期間」「テキスト」「True/False」「バイナリ」「ロケールを使用…」が用意されていますので使用してみてください。
3.データの抽出
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「住所」のデータを後ろから3文字抽出します。
「住所」のヘッダーを右クリック→「変換」タブを選択→「抽出」をクリック→「最後の文字」をクリックします。
「カウント」に3を入力します。
「住所」データの後ろから3文字を抽出し、前から3文字の「大阪府」が除外されています。
住所データの抽出を行いましたが、他にも「長さ」「最初の文字」「範囲」「区切り記号の前のテキスト」「区切り記号の後のテキスト」「区切り記号の間のテキスト」が用意されていますので使用してみてください。
4.データの統合
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「都道府県」と「市町村」のデータを統合します。
「都道府県」と「市町村」の2つのヘッダーを選択→「変換」タブを選択→「列のマージ」をクリックします。
区切り記号:「スペース」を選択し、新しい列名(オプション)に「住所」を入力し、「OK」をクリックします。
「都道府県」と「市区町村」列が住所にマージされています。
「都道府県」と「市区町村」を「スペース」で統合しましたが、他にも「コロン」「カンマ」「等号」「セミコロン」「タブ」「カスタム」が用意されていますので使用してみてください。
5.データの分割
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「Tel」を「-」で分割します。
「Tel」を選択→「変換」タブを選択→「列の分割」をクリック→「区切り記号に分割」をクリックします。
下記の設定になっているか確認し、異なる場合は設定変更を行い「OK」をクリックします。
1.「区切り記号を選択するか入力してください」
・カスタム
・「-」
2.「分割」
・列を選択
3.「分割後の列数」
・3
「Tel」が「Tel1」「Tel2」「Tel3」に分割されています。「Tel1」が「72」で表示されており「0」がなくなっているので「Tel1」を選択しデータ型を「整数」から「テキスト」に変更します。
「Tel1」を右クリック→「型の変更」をクリック→「テキスト」をクリックします。
「現在のものを置換」をクリックします。
「Tel1」のデータの最初に「0」が表示されました。
「区切り記号による分割」を行いましたが、他にも「文字数による分割」「小文字から大文字による分割」「大文字から小文字による分割」「数字から数字以外による分割」「数字以外から数字による分割」が用意されていますので使用してみてください。
6.大文字・小文字変換
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「商品コード」の「小文字」を「大文字」に変更します。
「商品コード」を選択→「変換」タブを選択→「書式」をクリック→「大文字」をクリックします。
「商品コード」が大文字に変更されています。
「大文字変更」を行いましたが、「小文字変更」も用意されていますので使用してみてください。
7.トリミング
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「住所」をトリミングします。
「 大阪府 柏原市」は先頭に半角スペースが存在し、「 大阪府 高石市」は先頭に全角スペースが存在しています。
「取引先コード」を選択→「変換」タブを選択→「書式」をクリック→「トリミング」をクリックします。
「住所」データがトリミングされています。このトリミング機能は、文字列の前後にある空白(半角スペース、全角スペース)を取り除く機能です。
8.クリーン
下記データを準備し、データ取込みしPower Queryエディターを起動させます。
Power Queryエディターを起動させ、「担当者名」をクリーンします。
クリーンは、改行コードを削除する機能です。
「担当者名」を選択→「変換」タブを選択→「書式」をクリック→「クリーン」をクリックします。
「担当者名」から改行コードが削除されています。
9.まとめ
今回は、データ型の変更、データの抽出、データの統合、データの分割、大文字・小文字変換、トリミング、クリーンを使用しました。とても便利な機能なため是非使用してみてください。まだまだデータ加工機能が存在しますので次回もよく使用するデータ加工機能を使用したいと思います
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