1.はじめに
前回は、いろいろなグラフの中から棒グラフを選んで作成しました。今回は棒グラフの次に作成する機会が多いと感じている折れ線グラフを作成します。
折れ線グラフは、特定の項目を時系列に沿ったデータの推移を見るのに向いており、事業の売上や為替相場、男女の人口数の推移によく利用されます。
折れ線グラフの種類 | 特徴 | 利用用途 |
折れ線グラフ | 特定の項目を時系列に推移を表現する | 為替相場の推移 |
面グラフ | 全体的な構成要素ごとの比率を 表現する | 売上高の推移 |
積み上げ面グラフ | 構成要素を時系列に構成量の合計値と その推移を表現する | 営業所毎の売上の推移 |
リボングラフ | 構成要素の順位変動を時系列に推移を 表現する | 個人売上の推移 |
それでは、いろいろな折れ線グラフを作成してみましょう。
2.データの作成
2-1.為替相場の作成
2-2.データ取込み
データ取込みがわからない方は、以前の記事「Power BI データ構造が異なる複数ファイルの取込み」の「2.複数ファイルのデータ取込み」を参照しPower BIにデータを取込んでください。
2-3.データの取込確認
「ホーム」タブを選択 → 「データ」を選択 → 「売上情報」をクリックします。
下記のように表示されていれば正しくデータを取込めています。
3.折れ線グラフ
3-1.折れ線グラフを作成する
「ホーム」タブをクリック → 「レポート」をクリック → 「視覚化」の折れ線グラフをクリックします。
「折れ線グラフ」が挿入されました。
「フィールド」ペインから「折れ線グラフ」の各項目にセットし、「折れ線グラフ」をドラッグし表示を大きくします。
・X軸に「年月」をセット
・Y軸に「USD/円」「ポンド/円」「ユーロ/円」「元/円」をセット
X軸の「年月」が昇順に並んでいませんので、並びを変更します。
3点リーダー「・・・」をクリック→「軸の並べ替え」をクリック→「年月」をクリックします。
もう一度、3点リーダー「・・・」をクリック→「軸の並べ替え」をクリック→「昇順で並べ替え」をクリックします。
年月の昇順に為替が推移する「折れ線グラフ」になりました。
このままでは、グラフ内の文字が小さいのでもう少し大きく変更するため、「ビジュアルの書式設定」をクリックします。
「ビジュアル」タブのX軸、Y軸、凡例の文字サイズを変更します。
・X軸 値 フォント「9」→「16」に変更
・Y軸 タイトル フォント「12」→「16」に変更
値 フォント「9」→「16」に変更
・凡例 テキスト フォント「10」→「16」に変更
「全般」タブのタイトルの文字サイズを変更します。
・タイトル フォント 「14」→「20」に変更
グラフ内の文字が大きくなり見やすくなりました。
3-2.第2Y軸を設定する
「USD」や「ポンド」、「ユーロ」のレートの整数部は3桁で、「元」のレートの整数部は2桁になり大きく離れているために、Y軸の目盛り範囲が広くなり各レートの推移の動きが小さく表現されています。そのため、レートが大きく離れている「元」のレートを第2Y軸に移動し「USD」や「ポンド」、「ユーロ」のレートの目盛りと異なる目盛りで表現します。
各レートの推移の動きが大きく表現されました。折れ線グラフの右側に「元」レートの目盛りが表示されましたが、文字が小さいのでもう少し大きく変更するため、「ビジュアルの書式設定」をクリックします。
「ビジュアル」タブの第2Y軸を変更します。
・Y軸 値 フォント「9」→「16」に変更
グラフ内の「元」レートの目盛りが大きくなり見やすくなりました。
今回のように、折れ線グラフを作成するときにデータ系列が大きく異なる構成要素が存在する場合は、その構成要素を第2Y軸に移動させることにより、各データ推移の動きが大きく表現されます。
4.面グラフ
4-1.面グラフを作成する
「3-2.第2Y軸を設定する」で作成した「折れ線グラフ」を選択し、「視覚化」ペインで「面グラフ」をクリックします。
「折れ線グラフ」が「面グラフ」に変わりました。
他の折れ線で挟まれた領域が色で塗りつぶし強調され、比率の表現に向いています。
4-2.積み上げ面グラフを作成する
「4-1.面グラフを作成する」で作成した「面グラフ」を選択し、「視覚化」ペインで「積み上げ面グラフ」をクリックします。
「面グラフ」が「積み上げ面グラフ」に変わりました。
各構成要素が積上げられ総量の推移の表現に向いています。
5.リボングラフ
「4-2.積み上げ面グラフを作成する」で作成した「積み上げ面グラフ」を選択し、「視覚化」ペインで「リボングラフ」をクリックします。
「積み上げ面グラフ」が「リボングラフ」に変わりました。
各構成要素の順位変動を時系列の推移を表現するのに向いています。
6.まとめ
1パターンの「為替相場」から下記4パターンの折れ線グラフを作成しました。
どれか1パターンの折れ線グラフを作成すれば他の折れ線グラフへ簡単に変更できるため悩まずに、作ってしまいましょう。
・折れ線グラフ
・面グラフ
・積み上げ面グラフ
・リボングラフ
同じデータ、同じ折れ線グラフの種類でも内容が異なっていて、目的に応じて適したグラフを選択することが大切になり、相手に伝わる資料の作成に繋がりますね
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